憎いあいつの話の前半はこちら☆
つらい納税に逃亡する人も多かった古代。
つづきのお話です。
▷逆オネエ出現
庸・調は成年男子に課される税で、女性は課されないので、男性が女性と偽って戸籍に登録していたりしました。
税負担から逃れるために逃亡するだけでなく、中身は男性、戸籍上は女性にして、そもそも税がかからないようにする事態に。
現代:オネエは中身(気持ち)は女性、戸籍上は男性
古代:中身は男性、戸籍上は女性→逆オネエ?
▷律令税制の中心は?
律令国家の税は、租庸調ですが、租(米)も、庸(労役の代わりに布)も、調(特産品)も技術が未発達な段階では期待できないとなると、何が税の中心だったのでしょうか?
ずばり、労働力です。
国司の下での労役です。
※国司とは、中央から派遣された地方官のことです。
生産物は安定しないので期待できない上に、納付費用全額自腹では、全員きちんと納めてくれない。としたらやっぱり”人(労働力)”が重視されるのはわかりますね。
▷そして迎える崩壊
律令税制は、平安前期の9世紀には崩壊します。
逃亡する人や、戸籍を偽る人があいつぎ、戸籍が実態とはかけ離れたものになりました。
農民に田んぼを耕させることもままならなくなり、機能停止に陥りました。
▷まとめ
昔の人は昔の人で大変だったってことですね。
今も昔も、税は市民にとって嫌なもので、できれば逃れたい・避けたいものであるのは変わらないようです。
適切に真っ当に使われていればここまで不満も出ないように思いますが、中央は自分たちの利権に走っていたのでしょうね。