『古事記』が完成して約1300年。
その今!!日本人としていにしえの歴史書に触れてみたいと思います。
「『古事記』にチャレンジしたけど、一人では読み進められなかった…」オトナ女子の皆さんにも楽しんで学んでいただけるように、少しずつ丁寧に1300年前を紐解いていきます☆
(岩波文庫『古事記』倉野憲司校注を引用、参考に進めていきます)
『古事記』は上中下の3巻からできています。
『古事記』
上巻—神様の世界
中巻—天皇の話(神様とコンタクトをとっていく天皇)
下巻—天皇の話(中国の儒教の影響が強い天皇)
今日は、上巻の「神世七代」を見ていきます。
『古事記』
上巻—神様の世界
中巻—天皇の話(神様とコンタクトをとっていく天皇)
下巻—天皇の話(中国の儒教の影響が強い天皇)
≪上巻≫
序
別天つ神五柱
神世七代←ココ
伊邪那岐命と伊邪那美命
・
・
・
▷よむ
読み下し文
次に成れる神の名は、國之常立神(くにの とこたちの神)。次に豐雲野神(とよくものの神)。
この二柱の神もまた、獨神(ひとりがみ)と成りまして、身を隱したまひき。
「別天つ神五柱」に引き続き、普段聞きなれない神様の登場です。
▷みる~どう訳す?~
●國之常立神(くにの とこたちの神)—国土の根元になる神。
●豐雲野神(とよくものの神)—国土の根元になる神。
●獨神(ひとりがみ)と成りまして—独りで生まれて
●身を隱(かく)したまひき—身を隠した
▷さぐる~その背景にあるモノ~
●國之常立神(くにの とこたちの神)—国土が常にあり続けることを意味していて、日本が永久にあることを表しています。
つまり、この神様がいるから、私たちが住んでいる日本はこれからもずっとあるのだよ、ということです。
●豐雲野神(とよくものの神)—豊かな雲が覆っている原野を意味しています。雲はめぐみの雨をもたらし、国土を豊かにするので、豐雲さんは国土の根元の神様なんです。
●獨神(ひとりがみ)—単独で生まれてきた神様を意味しています。男女対偶の神様に対して単独であることを表しています。
この後に登場する神様は皆、男女対偶で、例えばイザナキ・イザナミが有名ですね。
▷もう一度よむ
読み下し文
次に成れる神の名は、國之常立神(くにの とこたちの神)。次に豐雲野神(とよくものの神)。
この二柱の神もまた、獨神(ひとりがみ)と成りまして、身を隱したまひき。
▷現代語訳
この二人の神様もまた、独りで生まれて身を隠した。