【古事記】1300年前を紐解く~二神の結婚(4)~

古事記ブログの「二神の結婚」のまとめです。

理解したいけど、やっぱりまだよくわからないという人へ。

(字を追っているだけだと、理解するのって難しいですよね)

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「二神の結婚」の現代語訳を見たい人は、
二神の結婚(1)
二神の結婚(2)
二神の結婚(3)
をご覧ください☆

まずは読み下し文を…

【2.二神の結婚】
その島に天降りまして、天の御柱を見立て、八尋殿(やひろどの)を見立てたまひき。

ここにその妹伊邪那美命に問ひたまはく、「汝(な)が身は如何(いかに)か成れる。」ととひたまへば、「吾(あ)が身は、成り成りて成り合はざる處(ところ)一處(ひとところ)あり。」と答へたまひき。

ここに伊邪那岐命詔(の)りたまはく、「我が身は、成り成りて成り餘(あま)れる處一處あり。故(かれ)、この吾が身の成り餘(あま)れる處をもちて、汝が身の成り合はざる處にさし塞(ふた)ぎて、國土(くに)を生み成さむと以爲ふ(おもふ)。生むこと奈何(いかに)。」

とのりたまへば、伊邪那美命、「然善けむ(しかよけむ)。」と答へたまひき。

ここに伊邪那岐命詔(の)りたまひしく、「然らば吾(あれ)と汝(いまし)とこの天の御柱を行き廻り(めぐり)逢ひて、みとのまぐはひ爲む(せむ)。」とのりたまひき。

かく期りて(ちぎりて)、すなはち、「汝(いまし)は右より廻り(めぐり)逢へ、我は左より廻り逢はむ。」と詔りたまひ、約り(ちぎり)竟へて(をへて)廻る時、伊邪那美命、先に「あなにやし、えをとこを。」と言ひ、後に伊邪那岐命、「あなにやし、えをとめを。」と言ひ、各(おのおの)言ひ竟へ(をへ)し後、その妹(いも)に告げたまひしく、「女人(をみな)先に言へるは良からず。」とつげたまひき。

然れどもくみどに興して(おこして)生める子は、水蛭子(ひるこ)。この子は葦船に入れて流し去てき(うてき)。次に淡島(あはしま)を生みき。こも亦、子の例(たぐひ)には入れざりき。

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▷ざっくりとどう訳せる?

兄と妹関係の男女(伊邪那岐と伊邪那美)が結婚して、子供が生まれました。
その子は水蛭子(ひるこ)だったので、葦船に入れて流して捨ててしまいました。

▷この章のキーワードは?

水蛭子(ひるこ)です。

「グニャグニャな骨の無い子」と訳せます。

▷キーワードの「水蛭子」。何を表してるの?

流産・早産・死産児を表していると考えられます。

ひるこは、血や胎脂にまみれた赤ん坊であり、この世とあの世、生と死が交差するところにあり、境界性をおびたモノです。

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私たちはそのようなモノに恐怖を感じます。

それは日常の秩序を脅かすと感じられているからです。

まとめると…
水蛭子(ひるこ)は、流産・早産・死産児を象徴化したモノ。

生と死の境界性をおびていて、この世の「」(日常の秩序)を逆にインパクトをもって表現されています。

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▷「それで結局、この章では何が言いたいの?」

ズバリ「夫唱婦随(ふしょうふずい)に反したので、水蛭子(ひるこ)が生まれた」

※夫唱婦随とは、男が先、女はそれに従うという儒教思想です。

核の部分は、
“兄と妹が結婚して生まれた子供は水蛭子(ひるこ)だったので流し捨てた”
ということになりますが、

このエピソードは何が言いたいのかというと…

(伊邪那美)が先に声をかけ、(伊邪那岐)が後に声をかけた(夫唱婦随に反した)から、グニャグニャな骨の無い子(ひるこ)が生まれた。

ということなんですね。

▷まとめます!

「二神の結婚」では、夫唱婦随(ふしょうふずい)に反したから、生と死の境界性の象徴である「ひるこ」が生まれた。それはこの世の生(日常の秩序)を逆にインパクトをもって説明している。

お疲れさまでした!!

(大学の古事記の講義、岩波文庫『古事記』倉野憲司校注を引用、参考にしています)

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